東京・杉並区から香川県小豆郡小豆島町へ。小学生のお子さん二人と移住した佐々木さん一家が選んだのは、オリーブ畑のそばに建つ築70年の古民家でした。物件との出会いから引っ越しまでの一年半を、ご家族に伺いました。
出会いは一枚のいぶし瓦の写真から
「最初は高松市内で探していたんです。たまたま検索条件を島まで広げたときに、この家のいぶし瓦の写真が目に留まって」と話すのは夫の健太さん。問い合わせの翌週にはフェリーで現地を訪れ、縁側から見えるオリーブ畑と瀬戸内海の景色に家族全員の気持ちが固まったといいます。
とはいえ、契約までは慎重に進めました。雨漏りの跡、床下の湿気、浄化槽の設置費用。見学は計三回、二回目は地元の工務店に同行してもらい、改修費の概算を握ってから価格交渉に入りました。
「家は安かったけれど、直す費用は家の三倍。それでも、この景色ごと手に入ると思えば安い買い物でした」

改修は「住みながら、少しずつ」
最初の半年で手を入れたのは水回りと断熱だけ。台所と風呂を新しくし、寝室になる和室二間の床下に断熱材を入れました。町の空き家改修補助金(上限100万円)も活用し、初期費用を抑えています。
土壁の補修や建具の調整は、週末に家族でこつこつと。「全部を一度に直さない、というのがこの家と長く付き合うコツな気がします」と妻の真希さん。残った家財の中から見つかった古い箪笥は、いまは子ども部屋で現役です。
移住から一年。「不便はあるけれど、後悔は一度もない」と二人は口を揃えます。次の目標は、納屋を改修して週末だけの小さな喫茶室を開くことだそうです。
移住古民家香川県・小豆島改修補助金
